2023.3.24 第6回卒業証書授与式

 本日,46名の「にじいろ」学年が卒業証書を授与され,湯之谷小学校を卒業しました。コロナ禍やインフルエンザの猛威を乗り越え,見事に卒業にたどり着きました。

【学校長はなむけの言葉 抜粋】

 「にじいろ」学年の皆さんは,井口小学校から湯之谷小学校へ生まれ変わったこの学校の,最初の一年生として入学しました。この校舎で一年生から六年間すべてを過ごした,初めての学年となりました。まさに,湯之谷小学校とともに成長してきた学年です。

(中略)

 湯之谷小学校の伝統や雰囲気をつくってきたのは,まぎれもなく「にじいろ」学年の皆さんです。皆さんのよさは,「明るさ」「優しさ」「前向きさ」であると,私は思っています。学校全体を,「にじいろ」学年のこれらのよさで包んでくれたことで,湯之谷小学校は着実によい学校になってきました。

 しかしながら四年生からの三年間は,新型ウイルスの影響により,世界中の誰もが,歩んだことのない道を進むことになりました。皆さんも数々の制限により,我慢しなければならない悔しさや無力感を味わってきたことでしょう。

 AIなどの発達により,これからの未来は「予測不可能な社会」と言われます。しかし,今日までの数々の制限や我慢を乗り越え,卒業まで見事にたどり着いた皆さんなら,これから進んでいこうとしている未来でも,一人一人がきっと力強く歩んでいけるはずです。

 卒業にあたり,皆さんに送りたい私からのメッセージは一つだけです。

 それは,「どんなときも,一人ではない」ということです。私はこれまでに,つらい経験をしてひどく孤独や悲しみを感じたことがあります。本当につらかったのですが,ありがたいことに,そのたびに必ず支えてくれる人がいました。「一人ぼっちではないんだ」と思い,力を振り絞ることができたのです。

 皆さんも,これから生きていく過程では,どうしようもないつらさや孤独,悲しみを感じることがあるかもしれません。そんなときでも,絶対に一人ではないということを思い出してほしいのです。どんなに離れていても,皆さんのことを思い続けている人が必ずいます。

 「にじいろ」学年の仲間。湯之谷小の先生方や下級生。そして,家族。この人たちが皆さんのことを思い続けている限り,皆さんはけっして一人ではありません。

 皆さんがいなくなるのは本当に寂しい。だから,時々湯之谷小学校に顔を出してほしい。思わず,そう言ってしまいそうになりますが,それよりも,中学校や街中で会ったときにあいさつを交わしたり,しっかりと中学校生活を送ったりしている方が,何倍もうれしいです。

 派手な活躍などしなくてもいいのです。一日ずつしっかりと,少しずつでいいので,自分らしいペースで前に進んでいくこと。それが,皆さんを思い続ける人たちにとって,何よりの喜びです。

 雨が降った後に虹が出るように,つらいことの後には,いいことがきっとある。そう信じて,未来へと一歩ずつ進んでいってください。今このときを共有している人は,離れてもずっと応援し続けます。

 保護者の皆様。本日はご列席,誠にありがとうございます。今日の良き日を迎え,喜びもひとしおのことと存じます。教職員を代表してお祝い申し上げるとともに,六年間の長きにわたって学校へのご協力を賜りましたことに,厚く御礼申し上げます。今後とも,子どもたちを温かい心で見守り,支えていただくよう,お願い申し上げます。

「にじいろ」学年一人一人が,これからの未来をたくましく生き抜いていくことを祈念申し上げ,はなむけの言葉といたします。

 令和五年三月二十四日  魚沼市立湯之谷小学校 校長 渡邊 進