10/15 学校だより「星と稲」No.6発行
学校だよりNo.6を配付いたしました。HP「お知らせ」→「学校だより」にもアップしました。下記をクリックしても読むことができます。どうぞご覧ください。以下、巻頭言を掲載いたします。
Click Please 星と稲R3-6
~巻頭言~
幻の八色原飛行場
私の手元にある一冊の小冊子。表紙に『八色原飛行場建設の記憶』とあります。まだ製本されていない印刷所への入稿手前の冊子です。表紙名に「記憶」とあることから、確かな資料を基に編纂されたものでなく、人々の記憶の断片を紡いで作成されたものであることが想像できます。このことから分かるようにこの八色原飛行場は今では知る人も少ない幻の飛行場なのです。私がこの飛行場について知ったのは、伊米ヶ崎公民館の鎌田館長との雑談の中でした。戦時中、本土決戦に備えて秘密裏に今の大浦新田から十日町にかけて軍事用飛行場が造られていたというのです。それだけでも驚きなのですが、飛行場建設のため小学校も兵舎となり、多くの兵隊が泊まっていたこと、作業には小学生も駆り出されていたこと、完成記念演芸会が挙行されていた正にその日、終戦を告げる玉音放送があったこと等、戦時下の伊米ヶ崎の歴史の一端を知ることになりました。その当時の子どもたちもすでに80を越え、幻の八色原飛行場を伊米ヶ崎の歴史として刻むには時間が少なくなりました。そこで、この飛行場建設という地域の歴史を埋もれさせないように、その準備を急いで進めていることも合わせて教えてもらいました。その後、幸いにも私も学校の代表として作成委員に名を連ねることとなりました。私は、当時の伊米ヶ崎の人々が戦いに翻弄されながらも、懸命に生きてきたことを示す一つの証左として、子どもたちに伝えていかなければならないと考えました。この小冊子の原稿を読むと当時の食べ物や衣服等のくらしの様子や近くで見た兵隊のこと、運動場で行われた戦死者の弔い等、70年以上前の子どもたちが見たこと感じたことが生き生きと書かれています。この小冊子は作成して終わりでなく、これからこの小冊子を基に、地域での啓発活動等で活用していくことを考えているそうです。保護者、地域の皆様も機会があればぜひ目を通していただきたいと思います。学校でも、授業に生かし、地域、祖先の歴史をフィルターにして先の大戦を眺めることで、戦争の悲惨さや平和の尊さ、ふるさと伊米ヶ崎への愛着を感じとってほしいと考えています。『八色原飛行場建設の記憶』は今月下旬に発行予定だそうです。
さて、来月6日はあおば学習発表会が予定されています。4年前から、上学年は一人一人が、地域や学校についての歴史や自然等について、調べたいことを決め、地域の方に取材したり、資料を読んだりしてまとめたことをプレゼンテーション型で発表しています。ぜひ当日は、保護者の皆さんから、ご意見やご質問をしていただき、子どもたちの学習を深めてもらいたいと思います。ご来校お待ちしています!